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法務・コンプライアンス

なぜ「独立した保管機関」が必要なのか:
信頼の三層構造

読了 約8分

公開日時:2026/07/07 10:00

大切な資産を預けるとき、私たちはつい「どこに預けるか(誰が保管するか)」だけを気にしがちです。しかし本当に大事なのは、それと同じくらい、「誰も一人では不正ができない仕組みになっているか」です。アウラムが大切にしている「信頼の三層構造」という考え方を解説します。

保管・売買・記録の三つの役割を分ける、信頼の三層構造のイメージ

近年、資産の「保管」と「信頼」の重要性を、世の中に突きつける出来事が相次ぎました。貸金庫からの窃盗、地金を扱う会社での大きな未回収問題、ゴールドの積立をうたった違法な商法をめぐる司法判断。共通していたのは、保管する人・お金を動かす人・記録する人が、きちんと分かれていなかった、という構造の弱さです(ここでは特定の会社を名指しせず、構造の教訓として扱います)。

なぜ「分ける」ことが安全につながるのか

ひとつの会社が、保管も・売買も・記録もすべて一手に握っていると、どうなるでしょうか。

つまり、「その気になれば不正ができる」構造そのものが、リスクなのです。逆に言えば、役割を分け、「たとえ自分でも、勝手には動かせない」設計にすることが、いちばんの安全策になります。

信頼の三層構造

アウラムが目指すのは、次の3つの役割を、はっきりと分ける設計です。

① 保管する人(独立した保管機関)

現物の金インゴットは、売買や記録を行う会社とは別の、独立した専門の保管事業者(提携倉庫事業者)が預かります。保管のプロが、専用の設備とセキュリティで守ります。

② 売買する人(取引の当事者)

ゴールドを売る人・買う人は、あくまで取引の当事者です。保管や記録の権限は持ちません。

③ 記録する人(中立な台帳管理者=アウラム)

アウラムは、所有権や担保の状態を記録する「動産デジタル台帳」を管理する立場に徹します。自らはゴールドを売買せず、在庫も持ちません。 だからこそ、特定の売り手・買い手に偏らない、中立な記録者でいられます。

この3つが分かれていることで、誰か一人の判断で、勝手に資産を動かしたり、記録を書き換えたりすることができない。そういう「自分も不正できない設計」になります。いわば、資産をめぐる小さな「三権分立」です。

「分別保管」と「二重担保の防止」

三層構造に加えて、2つの約束が大切です。

(「預けたゴールドが本当に自分のものであり続けるのか」という保管の法的な違いは、「特定保管と消費寄託:あなたの金は本当にあなたのものですか?」や「貸金庫と倉庫はどう違うか:ゴールドの「置き場所」の法律学」でも詳しく解説しています。)

まとめ:「保管サービス」を見極めるチェックリスト

ゴールドの保管や、それを使ったサービスを検討するとき、次の観点で確かめてみてください。

アウラムは、「独立した保管」「中立な記録」「当事者による売買」を分ける三層構造で、「誰も一人では不正できない」信頼を、設計として実現することを目指しています。

※ 本記事は一般的な解説であり、個別の契約・事案の評価は約款や事実関係によって異なります。具体的なご判断にあたっては顧問弁護士等の専門家にご確認ください。

次に読むべき記事

そもそも「動産デジタル台帳」とは何で、なぜ役立つのか。全体像は「ブロックチェーンが変える動産管理:「動産デジタル台帳」とは何か」で解説しています。

預け方によって「倒産時に戻ってくるか」が変わる法的な違いは、「特定保管と消費寄託:あなたの金は本当にあなたのものですか?」で解説しています。

「置き場所」の契約構造(貸金庫と倉庫の違い)は、「貸金庫と倉庫はどう違うか:ゴールドの「置き場所」の法律学」をあわせてお読みください。

この「三層構造」がRWA全体の難所のどこに効くのかは、「RWAの「8つのオラクル問題」:ゴールドはどこが難しく、どう解くのか」で解説しています。

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